四国に滞在中にグアム島で発見された故横井庄一さんの夫人から連絡があったので、本日は久しぶりに記念館に走りましたが、記念館の庭は記念館が開館するずっと以前の庄一さん存命中と変わらぬままの姿で、我家から移設したマキの木も時間が停まったままの姿で迎えてくれました。
記念館が開館した平成18年から、昨年までボランティアとして毎週日曜日に眺めていた庭ですが、そのままの姿で維持するのは大変なことで、夫人がもらう僅かな年金が充てられています。
さて、夫人にとっては念願となる「鎮魂の旅路」が昨年発行されており、副題に「横井庄一の戦後を生きた妻の手記」と記されていますが、この本を読めば日本に帰国後の横井さんの素朴な姿と心境が偲ばれてきます。
親族である私が推薦するのも説得力がありませんが、夫人が人生最後の仕事として出版した本となるだけに、マスコミから伝わる偶像のような横井庄一ではなく、本人の語った正直な心境や言葉が散りばめられており、関心のある方には是非とも購入して読んで欲しい一冊です。
記念館は毎週日曜日に開館しており、気丈にも80代となった夫人が独りで案内していますが、夫人の年齢を考えると今後の維持運営を真剣に考えることも急務となっており、本日も夫人や私が居なくなった後への記念館継承が話題となりました。
大鹿一八